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- 科名・属名 : ケシ科 コマクサ属
- 特徴 :
草丈5〜20cmの多年草。
根茎は短く、太いひげ根状で、地下に広く伸びる。
葉は3出状に多数に細かく分枝し、長さ、幅とも3〜5cm。最終裂片は線状長楕円形、長さ2〜6mm、幅約1mm、鈍頭で全縁。質は草質、粉白を帯びる。
花は花茎の先に総状花序となって2〜7個つけ、長さ2〜2.5cm、幅約1cm。花弁は4個、外側の2個は基部が膨らみ先が反り返り、内側の2個は合着してやや筒形。萼片は広卵形、長さ約3mm、果時まで残る。
果実(刮ハ)は狭長楕円形、長さ8〜10mm、幅約4mm、枯れた花冠に包まれる。
白い花をつけるものがあり、
●シロバナコマクサ(f. alba)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(中北部) (国外:千島列島、カムチャッカ半島、サハリン、シベリア(東部) 高山の砂礫地
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1981年7月21日 北海道大雪山 中上・全体2 1980年7月28日 同 上 中中・群落 1983年8月7日 長野県白馬岳 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 1980年7月28日 北海道大雪山 左下・シロバナ 1978年7月28日 秋田県秋田駒ケ岳 (左下は拡大写真あり、写真をクリック) 右下・葉 1979年7月19日 北海道大雪山
- 撮影記 :
高山植物の女王として有名な花である。
他の植物の生えないような礫地に、可憐な花を群落で咲かせることが多いので、よけいに目立つのかもしれない。
ただ、有名であるが故に盗掘されたり、本来の自生地ではない場所に移植され咲いているのを見るとがっかりする。
北海道の大雪山には「コマクサ平」の地名があり、保護の甲斐もあって見事な群落が見られる。
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