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- 科名・属名 : ケシ科 キケマン属
- 特徴 :
草丈20〜50cmの2年草。
茎は1〜数本が叢生し、時にやや分枝する。全体が軟らかいが毛はなく、傷つけるとやや悪臭がある。
葉は2回3出複葉で、葉身は三角状卵円形、長さ3〜8cm。小葉は3出状〜羽状に細裂し、裂片はひし形〜くさび形で欠刻がある。葉柄がある。
花は長さ4〜12cmの花序になり、上部に総状にやや密に多数つき、紅紫色で長さ12〜18mm。萼片は小さく糸状に分裂する。
果実(刮ハ)は線状長楕円形、長さ約15mm、幅3〜3.5mm。果柄は斜上し、先端で急に曲がり下を向く。
花の色の白いものがあり、
●シロヤブケマン(f. pallescens)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
日本全土 (国外:中国、台湾) 低地の林縁
- 花期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 1980年4月29日 千葉県養老渓谷 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・花 2018年4月3日 神奈川県川崎市 中下・果実 2017年5月3日 同 上 左下・シロヤブ 2007年4月15日 東京都奥多摩 右下・葉 2018年4月3日 神奈川県川崎市
- 撮影記 :
昔、昆虫採集に夢中だった頃、羽根が半透明のウスバシロチョウという蝶の食草であることを知った。
山間地では決して珍しい蝶ではないものの、私の生まれた平地では見ることがなく、この花を見つけると近くにウスバシロチョウはいないかとよく探した。
この花はどこにでも見られる普通種であるが、今でもこの花を見る度にネットを振り回した昔が懐かしく思い出される。
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