|
- 科名・属名 : キブシ科 キブシ属
注.APGV分類ではキブシと分けず、学名(S. praecox)
- 特徴 :
高さ3〜7mの落葉低木。
キブシの変種で、典型的な個体では、葉は三角形で厚く、果実の長さも2cmに達する。
分布域も本州や四国の南部、九州と南に偏っている。
ただ、APGV分類(改訂新版「日本の野生植物3」(平凡社刊))では、本種の特徴とされる、小枝は太く、花序は数多く、葉はやや厚く大型、果実がやや大きいなどの違いは連続的で、キブシと区別できず、同一種としている。
- 分布・生育地 :
本州(山口県)、四国(南部)、九州(奄美大島・徳之島まで) (国外:日本固有) 山野の斜面、疎林内
- 花期 : (2〜)3〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年3月11日 鹿児島県奄美大島 中上・全体2 2020年2月22日 長崎県福江島 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2018年3月11日 鹿児島県奄美大島 左下・果実 2013年6月16日 鹿児島県甑島 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
暖地とはいえ2〜3月の山野は、常緑広葉樹の濃緑色に覆われ、目を惹く花は少ない。
それでも、この時期に咲く数少ない花を撮影に、度々九州の島々を訪れた。
島の道路を走っていると、明るい斜面で時々目にするのがこの花だ。
短いすだれのように花序をぶら下げえている花は、まだ葉を広げる前でよく目立ち、車を止めて撮影した。
ここでは従来の変種の考え方に従っているが、特徴欄にも記したようにキブシと同一種という考え方があるようで、何となく寂しい。
同じ科の仲間の花
|