ミヤマオダマキ(深山苧環)

Aquiegia flabellata var. pumila


ミヤマオダマキ1

  • 科名・属名 : キンポウゲ科 オダマキ属

  • 特徴 :
     草丈15〜30(〜25)cmの多年草。
     茎は単純か3回まで分枝し、開出毛がある。
     根出葉は3〜10個、腎形で2回3出複葉、長さ1.5〜6cm、幅1〜3.5cm。小葉は扇形〜倒卵状菱形で3中〜浅裂し、長さ0.8〜3cm、幅1〜3.5cm。質はやや薄く、裏面に伏毛がある。葉柄は長さ2〜20cm、柄の基部は膨らんで鞘状になり、開出毛がある。茎葉は1〜2個、根出葉と似ているがより小型で、1回3出複葉、長さ1〜4cm、幅2〜7cm、短柄がある。
     花は1〜3個が総状につき、点頭し、径3〜4cm。花柄は長さ2〜9cm、軟毛と腺毛があるか無毛。花弁は5個、淡青紫色、舷部は楕円形、長さ幅とも1〜1.5cm、先端部は淡黄色で円形〜切形。距は長さ1〜2cm、青紫色で先端は内曲して小球となる。萼は5個、淡青紫色、楕円形〜卵形で先は鈍く、長さ2〜3cm、幅1〜2cm。雄しべは多数、長さ6〜9mm、花弁の舷部より短い。葯は紫色、楕円形〜円形、長さ1〜2mm、花糸は名gさ5〜7mm、下半部が広がる。
     果実(袋果)は5個あって直立し、長さ2〜3cm、無毛か時に開出毛がある。種子は卵形、長さ約2mm。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜本州(中部地方以北) (国外:朝鮮(北部)、サハリン)
     海岸草原〜高山の岩混じりの草地

  • 花期 :   6〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2011年7月26日  山梨県北岳
     中上・全体 2005年6月26日  岩手県早池峰山
     中下・全体3(群落) 1983年6月11日  北海道礼文島
     (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 1977年7月25日  岩手県早池峰山
     右下・葉 1982年6月19日  北海道礼文島

  • 撮影記 :
     夏山を彩ってくれる花で、青紫の色合いと花の形のバランスがいい。
     和名は花の形を、昔麻糸を巻いた苧環に例えたことからつけられている。
     本州では高山植物であるが、礼文島では海の近くに大群落を作って咲いていて驚いた。本州の高山では群落は見ることは無い。
     春先、庭で咲いているのを良く見かける園芸種のオダマキは、この花を品種改良して作られたようだ。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ミヤマオダマキ2 ミヤマオダマキ3(群落)

花