コウシュンカズラ(恒春葛)

Tristellateia australasiae


コウシュンカズラ1

  • 科名・属名 : キントラノオ科 コウシュンカズラ属

  • 特徴 :
     草丈2〜10mになる常緑のつる性木本。
     葉は対生、葉身は長楕円状卵形、長さ5〜14cm。先は鋭頭、基部は円形で全縁、質は薄い革質。葉柄の基部に1〜2個の密線がある。
     花は頂生し、長さ5〜15cmの総状花序となり、黄色で径約2cmの花を多数つける。花弁は5個、長楕円形〜長楕円状卵形で、基部は心形、短い距がある。雄しべは10個、花糸は長さが不同で外輪のものが最も長く、基部が最も幅広い。萼片は5個。花柄は長さ1.5〜3cmで対生し、中央部以下に2個の小苞がある。
     果実はやや球形の星形、黄緑色〜褐色、径1〜1.2cm。心皮の翼は6〜7個あり、線状披針形で縦に扁平で開出反曲する。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(沖縄島、先島列島) (国外:台湾、東南アジア、太平洋諸島)
     マングローブ林の縁、海岸

  • 花期 :   8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2012年8月31日  沖縄県西表島
     中・全体2 2019年5月8日    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 2017年9月6日  沖縄県石垣島
     右下・葉 2012年8月31日  沖縄県西表島

  • 撮影記 :
     西表島の観光スポットの一つ、浦内川観光の船乗り場に向かう途中、川岸の木に絡みついて黄色の花を咲かせているのをよく見かける。
     道路からはかなり遠く手の届く距離にはない上、マリュードやカンピレーの滝に向かう船に乗ることに気がはやっているので、ほとんどの人が気がつかずに行き過ぎる。
     しかし、花の写真でもわかるように綺麗な花を咲かせるので、庭木や生垣として使われていることも多い。
     図鑑では夏〜秋が花期とされているが、南国の花の特徴の一つで花期がはっきりせず、5月や12月に花を見たこともあるので、浦内川で船に乗るときには注意して見てほしい。

  • 葉

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コウシュンカズラ2

花