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- 科名・属名 : クロタキカズラ科 クサミズキ属
注.APG分類では、学名(N. nimmoniauns)
- 特徴 :
高さ約5(〜15)mの常緑小高木。
樹皮は淡緑褐色で、若枝にははっきりした稜があり、褐色の短毛がある。
葉は互生、葉身は倒卵状楕円形〜長楕円形、長さ10〜20cm、幅6〜10cm。先は短鋭尖頭、基部は広いくさび形〜円形、縁は全縁。質は洋紙質、初めだけ毛がある。葉柄は長さ1.5〜5cm。
花は枝先に長さ5〜10cmの集散花序となり、白色で径3〜4mmの花を多数つける。花柄は長く、圧着する短毛を密生する。花弁は5個、長楕円形〜線形で反り返り、長さ4〜5(〜6)mm、幅約1.5mm。萼は杯状、長さ1〜1.5mm、浅く5歯があり、花弁とともに外側に圧着した短毛がある。花糸は長さ3〜4mm、葯は長さ1〜2mm、葯隔は突き出さない。
果実(核果)は楕円形、長さ1〜2cm、径8〜10mm、紫黒色に熟し、悪臭がある。
- 分布・生育地 :
沖縄(石垣・西表島) (国外:台湾、ルソン島(北部)、インドシナ、スマトラ島(北部)、インド、スリランカ 亜熱帯〜熱帯の2次林内
- 花期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2019年5月12日 沖縄県石垣島 中上・全体2 2017年4月9日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花序 同 上 中下・花 2019年5月12日 同 上 左下・果実 2013年5月25日 同 上 右上・葉 同 上 右下・葉(裏) 2019年5月12日 同 上
- 撮影記 :
石垣島の林道沿い、白というよりやや黄味を帯びた小さな花だけでなく、紫色や紫黒色の果実も見られた。
日本では石垣・西表島だけに分布し、絶滅危惧TB類(EN)に指定されている少ない種で、自生地の周辺にはそこそこの株数が見られたものの、それ以外では目にしたことがない。
抗ガン剤の成分であるカンプトテシンを含んでいるため、石垣島では栽培もされているようである。
また、最近、沖縄と台湾に分布するものと、東南アジア〜インドにかけて分布するものは別種という論文が発表されている。
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