クマヤナギ(熊柳)

Berchemia racemosa


クマヤナギ1


  • 科名・属名 : クロウメモドキ科 クマヤナギ属
     注.APG分類では、学名(B. racemosa var. racemosa)

  • 特徴 :
     高さ5m程度になるつる性の落葉低木。
     枝は黄緑色で直角に広く開き、他の樹冠を覆う。
     葉は互生、葉身は卵形〜長楕円形で、長さ4〜6cm、幅2〜4cm。先はほぼ円頭、基部は円形、側脈は7〜8対、縁は全縁で裏面は白色を帯びる。葉柄は長さ7〜15mm。
     花は枝先では大型の複総状花序を上部の葉腋からは総状花序を出して小さな花を密につける。花序軸は無毛。花弁は5個、黄緑色で径3mm程度。萼片は5個で長三角形、急鋭先頭で、長さ約1.5mm、花弁より長い。
     果実(核果)は倒卵状楕円形で長さ5〜7mm、翌年夏に黄色〜紅色、更に黒熟するため、花と果実が同時に見られることも多い。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:日本固有)
     丘陵、山地の林内

  • 花期 : 7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2014年8月20日  岩手県花巻市
     中1・全体2 2023年7月5日  東京都八王子市
     (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック)
     中2・花序 2014年8月20日  岩手県花巻市
     中3・花 2023年7月5日  東京都八王子市
     中4・果実(核果)1、以下すべて    同  上

  • 撮影記 :
     前日の早池峰山では下山途中雨が降り出し、滑りやすい急坂で思わぬところに力が入ったせいか、筋肉痛で歩くのも容易ではなかった。
     それでも何かないかと、バスの時間を待つ間、近くの林縁や林下を散策した。
     思わぬ花に出合ったりして楽しめたが、林縁を覆うようにこの花が咲いていた。
     図鑑には花と同時に前年の果実の熟したものも見られることが多いと記されていたので探していたところ、近くの公園の林縁に花と同時に熟した果実を見つけた。
     果実も赤色だけでなく、さらに熟した黒色のものも見られた。

  • 葉(表)

    葉(裏)

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クマヤナギ2

花序

花

果実1(核果)

果実2(核果)