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- 科名・属名 :
クロウメモドキ科 クロウメモドキ属
- 特徴 :
高さ2〜6mの落葉小高木。
全体無毛、長枝と短枝があり、長枝の先は刺にならず頂芽で終わる。枝には刺がない。
葉は互生〜やや対生し、葉身は楕円形〜広楕円形、長さ5〜8cm、幅3〜5cm。先は鋭尖頭〜急尖頭、基部も鋭尖形、縁には細かな鈍鋸歯がある。側脈は4〜5対、表面で凹み、裏面で隆起し、無毛。葉柄は長さ1〜2cm。
花は雌雄異株、長枝の基部に近くに1〜5個腋生するか、短枝にも群生する。花は径4〜5mm、花弁は4個、黄緑色。雌花には退化雄しべはなく、花柱は長さ約2mm、深く3〜4裂し、分岐した先は長くて湾曲し下向きになる。萼片は4個、裂片は狭三角形〜披針形、開花時には開出する。
果実(核果)は球形、径4〜5mm、黒熟する。
- 分布・生育地 :
九州(トカラ列島以南)〜沖縄 (国外:日本固有) 低地の石灰岩地
- 花期 : 2〜3月
- 撮影月日・場所 :
上・全体(雄株) 2017年3月15日 沖縄県うるま市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・花1(雄花) 2017年3月16日 沖縄県国頭郡 左下・花2(雌花) 2017年3月15日 沖縄県うるま市 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
城跡の小高い丘、隆起石灰岩の岩場に色々な種類の樹木が生え、春先であったため花期のものが多く、あれこれ撮影しているとあっという間に時間が経った。
本土のクロウメモドキによく似ているが、雌花の花柱の先が3〜4裂(クロウメモドキは2〜3裂)し、枝先が刺で終わらない(クロウメモドキは刺で終わる)という違いがある。
それにしても3月半ばといえば、本土ではやっと春の花が咲き始めた時期、落葉性の木本はまだ硬い蕾の状態だ。そんな時期に多くの種類の樹の花が見られるとは。
南西諸島の春先の草本との新しい出会いは少なくなってきたが、木本類はまだまだ数多くの出会いが期待でき、沖縄通いはなかなか減りそうにない。
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