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- 科名・属名 : クスノキ科 クスノキ属
- 特徴 :
高さ10〜25mの常緑高木。
幹は径2mになり、樹皮は帯黄褐色で短冊状の縦に裂ける。新枝は黄緑色で無毛。
葉は互生、葉身は卵形〜楕円形、長さ6〜10cm、幅3〜6cm。先は急鋭尖頭、基部も尖り、全縁。質はやや革質、表面は緑色で光沢があり、裏面は黄緑色か灰白色、羽状3行脈で脈腋に普通小孔がある。新葉は黄緑色〜帯紅色、老葉は紅葉し、新葉が展開すると落葉する。葉柄は長さ15〜25mm。
花は新葉の葉腋から円錐花序をだし、分枝して疎らに花をつける。花柄は短い。花は放射相称、花被は筒形で普通先は6裂する。花被片は広卵形、黄緑色、長さ約1.5mm、内側に細毛があり、花後は脱落し、杯形の筒部だけ残る。雄しべは9個。普通3個が3輪に並び、内側に退化した仮雄しべがあり、最も内側の雄しべの基部の両側には黄色の腺体がある。花糸は糸状、葯は4室。花柱は細く、柱頭は盤状に肥大する。
果実(液果)は球形、径7〜8mm、10〜11月頃、黒紫色に熟し光沢がある。果托は肥大して倒円錐状鐘形になり、浅くくぼんで果実をのせる。種子は球形でへそ状の突起がある。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方〜)、四国、九州、沖縄(自生と考えられるのは九州〜屋久島と言われ、他の地域のものは野生化と言われる) (国外:中国?) 暖地(公園や寺社の植栽が多い)
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2015年3月25日 沖縄県国頭郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・花序、中中・花 同 上 中下・果実(液果)1 2025年11月24日 神奈川県川崎市 左下・果実2(未熟果) 2025年10月30日 同 上 右上・葉(表) 2015年3月25日 沖縄県国頭郡 右中・葉(裏) 2025年10月28日 静岡県藤枝市 右下・幹 同 上
- 撮影記 :
古くから神社や公園などに植えられ天然記念物に指定されている巨木も多く、鹿児島県には幹の太さが24mを超えるものもある。
ただ、本来の自生と考えられるのは九州(含む屋久島)だけとされ、それ以外のものは野生化したものか植栽とされている。
当初沖縄のものは自生と思っていたがこれも野生化したものらしく、果実や幹の写真も撮影地からして自生ではなく、野生化したものか植栽と考えられる。



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