シロダモ(白だも)

Neolitsea sericea


シロダモ1

  • 科名・属名 : クスノキ科 シロダモ属
     注.APG分類では、学名(N. sericea var. sericea)

  • 特徴 :
     高さ10〜15mの常緑中高木。
     樹皮は緑色を帯びた暗褐色、小枝は緑色で無毛だが、若い枝には黄褐色の毛が密生する。
     葉は互生、枝先に車輪状につき、葉身は長楕円形〜卵状長楕円形、長さ8〜18cm、幅4〜8cm。先は尖り、基部はくさび形、3行脈が目立ち、縁は全縁。若葉は垂れ下がり、両面とも帯白色または黄褐色の絹毛に覆われるが、成葉んいなると表面は無毛、裏面は蝋質に被われ、灰白色で多少絹毛が残る。葉柄は長さ2〜3cm。
     花は雌雄異株、花序は枝の下方の葉腋に小さな花が集まってつく。花被片は4個、広卵形で淡黄色、背面に長い毛があり、花時に展開する。雄花は長さ約3.5mm、雄しべは6個。雌花の花被片は立ち、卵状三角形で雄花よりやや短く、雌しべが1個と仮雄しべが6個ある。総苞片は広楕円形、黄褐色で毛がある。
     果実(液果)は楕円状球形、長さ1.2〜1.5cm、翌年の10〜11月に赤熟する。

  • 分布・生育地 :
     本州(宮城、山形県以南)〜九州、沖縄 (国外:朝鮮(南部))
     山野の比較的湿潤な場所

  • 花期 :   10〜11月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2013年10月28日  東京都八王子市
     中上・全体2 2014年11月7日  千葉県清澄山
     中中・花(雄花序) 2013年10月28日  東京都八王子市
     中下・花と果実 2014年11月23日  神奈川県三浦市
     (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・果実 2014年11月12日  神奈川県川崎市
     右上・葉(表) 2017年11月2日  2014年11月7日  千葉県清澄山
     右中・葉(裏) 2014年11月23日  神奈川県三浦市
     右下・新葉 2016年4月14日  宮崎県宮崎市

  • 撮影記 :
     晩秋に花を咲かせ翌年同じ時期に果実が赤く熟すので、時に花と果実の両方が同時に見られる(左中下の写真)。
     晩秋に花を咲かせる樹木は少ないので、この時期撮影に出かけ見かけるとカメラを向けることが多く、色々な場所で撮影していた。
     この仲間は暖かい地域に生えるものが多いが、この木は耐寒性が強く東北地方まで分布している。

  • 葉(表)

    葉(裏)

    新葉

    同じ科の仲間の花
シロダモ2

花(雄花序)

花と果実

果実