|
- 科名・属名 : クスノキ科 タブノキ属
- 特徴 :
高さ20〜30mの常緑高木。
幹は太いものでは径数mになり、自然の樹形は卵形になる。樹皮は淡褐色〜褐色で皮目が散在する。新枝は緑色で無毛、横に広がる。
葉は互生し枝先に集まってつき、葉身は倒卵状長楕円形、長さ8〜15cm、幅3〜7cm。先は急鋭尖頭で鈍端、基部はくさび形、縁は全縁。質は革質で光沢があり、裏面は灰白色、両面無毛。新葉は赤味を帯びる。葉柄は長さ2〜3cm。
花は新枝の枝先に腋生し、円錐状の花序をつけ、分枝は横に広がる。花は黄緑色、深く6裂し、裂片は狭長楕円形、長さ5〜7mm、内側の3個がやや大きく、内面に細毛がある。雄しべ9個と仮雄しべ3個があり、内側の雄しべの基部には黄色の腺体がある。葯は長楕円形、雌しべは1個。
果実(液果)は扁球形、径約1cm、7〜8月に黒紫色に熟し、基部に6個の宿存花被片が残る。種子は扁球形で褐色。
- 分布・生育地 :
本州〜沖縄 (国外:朝鮮(南部)) 海岸近く(暖地では山地にも)
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年4月14日 愛知県豊橋市 中上・全体2 2014年5月10日 神奈川県川崎市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花序、中下・花 同 上 左下・果実 2014年3月23日 沖縄県与那国島 右上・葉 2017年4月14日 愛知県豊橋市 右下・新葉 2014年5月10日 神奈川県川崎市
- 撮影記 :
青森県〜沖縄まで分布しているが、南方では山地にも生えているのに対し、北日本では海岸近くだけに生育する暖地系の樹木である。
大木になり各地で天然記念物で指定されていることが多いが、神奈川県にある日本一の本種の幹周りは9mもあるとのことだ。
常緑で花も小さな樹木であるが、春、赤味を帯びた新葉と明るい黄緑色の花が咲く時期は遠くからでもよく目立つ。
同じ科の仲間の花
|