ギランイヌビワ(宜蘭犬枇杷)Ficus variegata |
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高さ8〜15mの常緑高木。 樹皮は灰白色で平滑、太い木では根元に板根を作る場合もある。 葉は卵形で長さ10〜22cm、幅5〜11cm。先は尾状にとがり、基部は鋭形〜円形。全縁で表面は無毛、裏面基部だけに毛が散生する。葉柄は3〜10cm、皮はふけ状に剥がれる。 雌雄異株で幹にこぶ状の突起ができ、それぞれ1〜4個の花嚢をつけ、雄と雌の花嚢は同形。花嚢は球形〜倒広卵形、緑色で長さ1〜1.5cm。花嚢の柄は長さ1.4〜4cm。 沖縄(八重山列島) 石灰岩地の林内 2004年4月10日 沖縄県西表島 下・花嚢 2004年10月2日 同 上 イチジク属の植物はイチジク(無花果)と書き表わされるように、花があるようには見えない。花は花序の軸が袋状になって、内側に小さな花がびっしりつくイチジク状(花嚢・果嚢)となる。 その中でこの木は、花嚢が葉腋につかず直接幹につくため、初めてみたときはびっくりすること請け合いだ。 残念ながら分布しているのは日本では八重山列島だけであるが、高木のうえに割合に数はあるので、出かけた時は気をつけて見てほしい。 同じ科の仲間の花 |