オオトキワイヌビワ(大常磐犬枇杷)

Ficus nishimurae


オオトキワイヌビワ

  • 科名・属名 : クワ科 イチジク属

  • 特徴 :
    高さ1〜2mの常緑低木。
     幹は細長く伸び、上部でわずかに分枝する。
     葉は互生、葉身は楕円形〜長楕円形、長さ8〜15cm、幅5〜8cm。先は細く尖りらず、基部は鈍形〜円形。質は厚く、裏側には葉脈も太く、はっきり突出する。葉柄は長さ1〜2cmで太い。托葉は早落性。
     花嚢は1本の樹に2〜3個と少なく、倒卵形でやや細長く、基部は細まり、成熟すると紫褐色になる。花柄は長さ1〜2.5cmと長い。

  • 分布・生育地 :
     小笠原列島(父島、母島) (国外:日本固有)
     山地の薄暗い樹林下

  • 花期 :  月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2011年7月1日  東京都小笠原列島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・花嚢    同  上

  • 撮影記 :
     東京都小笠原列島の固有種で、同じように固有種のトキワイヌビワから分化したものと考えられている。
     従って、トキワイヌビワに似ているが、幹が細長く伸びて分岐が少なく、低木状になること、托葉は早落性、花嚢は倒卵形で細長く、花柄が長いことが特徴である。また、生育場所もやや高所で、薄暗い樹林下であることも異なる。
     初めて小笠原を訪れた時、事前にこの島の固有種について勉強していった。
     この島は木本類に固有種が多く、当時はあまり樹木には興味を持っていなかったが、勉強のおかげでこの木を初め多くの種を撮影できた。

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花嚢