ギンゴウカン(銀合歓)

Leucaena leucocephala


ギンゴウカン

  • 科名・属名 : マメ科 ギンゴウカン属

  • 特徴 :
     高さ4〜8mの常緑低木〜小高木。帰化。
     葉は2回偶数羽状複葉で、6〜8対の羽片をつける。各羽片は長さ6〜10cmで、14〜16対の小葉からなり、小葉は対生し、長卵形〜狭卵形、長さ8〜13mm、幅2〜3mm。両面無毛で、夕方葉は垂れ下がり、相対する小葉は合わさって閉じる。
     花は枝先に頭状花序となって密につき、花は白色球状で径約2cm。花弁は5個、萼とほぼ同長、線形で鈍頭、外面に白軟毛がある。雄しべは10個、花から5mm程度伸びだし、花糸は白色、葯に疎らに軟毛がある。萼は筒状、長さ2.5〜3mm、先が5裂し、裂片は三角形で長さ約0.5mm、外面に白軟毛がある。花柄は3〜5cm。
     果実(豆果)は線形で扁平、長さ10〜17cm、幅1.5〜2cm。種子は10〜25個ほど入り、卵状楕円形で中央にくぼみがあり、黒褐色の光沢がある。
     別名 ギンネム

  • 分布・生育地 :
     帰化(熱帯アメリカ原産)(沖縄、小笠原に帰化) (国外:世界の亜熱帯、熱帯域に広く帰化)
     道端、荒地

  • 花期 :   1年中

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2003年12月14日  沖縄県西表島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花 2011年12月12日    同  上
     左下・果実(豆果)    同  上
     右下・葉 2018年11月1日  沖縄県石垣島

  • 撮影記 :
     正式な和名より別名のギンネムの方がよく知られているマメ科の帰化小高木で、極端に繁殖力が強くて年中花を咲かせ、沖縄や小笠原では道路端や荒地で大繁茂している。
     台風の後など葉を落とし坊主になった木をよく見るが、すぐに復活し一層勢力を拡大している。伐採などしても状況は同じのようである。
     今でこそ見たくもないほど多い木であるが、成長が非常に早く、森林や植生の回復、防風林などに利用され、葉は家畜のエサ、幹は燃料、建築材、パルプなどに使われるため、栽培されたようだ。
     古くから西表島に通っている花仲間の話を聞くと、昭和40〜50年代ではまだ珍しい植物のようであったらしい。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
花

果実(豆果)