カラフトゲンゲ(樺太紫雲英)

Hedysarum hedysaroides


カラフトゲンゲ

  • 科名・属名
  • : マメ科 イワオウギ属

  • 特徴

  •  草丈10〜40cmの多年草。
     茎や葉軸、小葉の裏面に軟毛がある。
     葉は奇数羽状複葉で、13〜17個の小葉からなる。小葉は卵状楕円形で長さ1.5〜2.5cm、幅0.5〜1.2cm。
     花は総状花序になり、一方に偏って多数つく。花は紅紫色。萼の側裂片は披針形で筒部とほぼ同じ長さ。
     節果は幅6〜7mm。無毛。

  • 分布・生育地

  •  北海道  高山や海岸の岩場

  • 花期
  • : 7〜8月

  • 撮影月日・場所

  •  1981年7月21日 北海道大雪山

  • 撮影記

  •  大雪山も白雲小屋をすぎて高根ケ原に入ると、名前の通りなだらかな地形の高嶺の高原になる。高い木が育たないため見通しはよく、天気のいい日には遠くトムラウシが望まれる。
     本州の高山とはスケールの違う広大なお花畑は、乾性の花が登山道際を彩っている。小さな花の多いなか、比較的高さのあるこの花の紅紫色はよく目立つ。
     こんな楽園もガスの濃い悪天候の日は恐ろしい。目標もない平坦な場所では迷い込みやすく、過去に遭難騒ぎも起きている。また、濃いガスの中から突然黒いものが現れると、羆ではないかと一瞬身構えてしまう。

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