ノササゲ(野豇豆)

Dumasia truncata


ノササゲ1


  • 科吊・属吊 : マメ科 ノササゲ属

  • 特徴 :
     茎の長さ3mにもなるつる性の多年草。
     全体に軟毛がある。
     葉は3小葉からなり、頂小葉は長卵形、長さ3~15cm、幅2~6cm。質は薄く、表面は緑白色で、裏面には伏した短毛がある。托葉は広線形で鋭頭、長さ3~4mm。小托葉は針状、長さ1~2mm。
     花は腋性の総状花序となり、長さ2~10cmの花序に数個つく。花冠は蝶形、淡黄色で、長さ1.5~2cm。花弁には長い爪があり、旗弁は倒卵形で右側が大きく、竜骨弁はクルリと曲がって上向きになる。萼は筒形、基部が斜形で上部まで合着し、裂片は目立たない。
     果実(豆果)は倒披心形で無毛、濃紫色に熟し、長さ4~5cm、幅7~8mm、3~5個の種子が入る。種子はほぼ球形、黒紫色で白粉をかぶり、径約5mm。

  • 分布・生育地 :
     本州~九州 (国外:朝鮮、中国)
     山地の林縁

  • 花期 :  8~9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1983年9月23日  埼玉県秩父郡
     中上・全体2 2001年8月25日  東京都高尾山
     中下・全体3 2013年8月17日  栃木県鹿沼市
     (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 2005年10月2日  東京都高尾山
     右下・葉 2013年8月17日  栃木県鹿沼市

  • 撮影記 :
     暑さも一朊といった初秋の林縁や林下でよく見かける花である。緑白色の3つの小葉と、固まって咲く淡黄色の花は間違えようがない。
     同じ頃咲くヤブマメツルマメに比べ、山地の少し暗い場所に多い。
     秋はキク科だけでなくマメ科の花の多い時期で、散歩がてら探してみるのも面白い。

  • 葉

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花