シバネム(芝合歓)

Smithia ciliata


シバネム1

  • 科名・属名 : マメ科 シバネム属

  • 特徴 :
     草丈15〜50cmの一年草。
     茎は立ち上がるか地を這う。
     葉は偶数羽状複葉で、小葉は6〜16個、葉身は狭倒卵形、長さ5〜12mm、幅2〜4mm。先は円く、基部は円形、裏面と縁に疎らに剛毛がある。托葉は黄褐色で膜質。
     花は葉腋の偽総状花序となって1花序に3〜10花つき、淡青紫色、長さ約6mm。小苞は楕円形、緑色、長さ4〜5mm、縁毛がある。萼は上下2唇に分れ、上唇は下唇より大きく卵形、長さ5〜7mm。
     果実(豆果)は5〜7個の小節果からなり、小節果はほぼ円形で、径1〜1.5mm、疎らに乳頭状の突起があり、節で折れ曲がって腹側でお互いに接し、裂開しない。

  • 分布・生育地 :
     本州(近畿地方以西)〜九州 (国外:台湾、中国、東南アジア〜インド)
     日当たりのいい砂質の原野

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2017年9月22日  熊本県
     中・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     緩やかな傾斜の谷、背の低い草が広がる中に細い踏み跡道が伸びている。
     わずかな上り道をのんびり歩いていくと、道端の草の間に小さな白い(よく見ると薄っすら青紫色を帯びている)マメ科の花が点々と咲いている。
     ネムノキ(合歓の木)の葉によく似た偶数羽状複葉の葉をつけたこの花、どこにでもありそうに見えるが「レッドデータブック 2014」では情報不足(DD)に分類されている。
     今回は阿蘇の草原で出会ったが、佐賀県での自生の話も聞き、まだ点々と自生地があるようだ。
     雲行きが怪しく、花や葉、基部でお互いに繋がった変わった形の果実など、急いで撮影し早々に引き上げた。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
シバネム2

花

果実(豆果)