タシロマメ(田代豆)

Intsia bijuga


タシロマメ1

  • 科名・属名 : マメ科 タシロマメ属

  • 特徴 :
     高さ10〜20mの常緑高木。
     葉は偶数羽状複葉でで互生し、小葉は1〜2(稀に3)対。小葉の葉身はやや湾曲した広楕円形〜楕円形、長さ7〜15cm、幅4〜9cm。先は円頭または凹頭、基部は円形で全縁。質は革質で厚く、表面に光沢があり、両面無毛。
     花は茎頂に偽総状または偽円錐花序となり、長さ6〜10cm、下部の枝はさらに枝分かれし、細かい白毛がある。
     花弁は1個だけが大きく発達し、長い爪がついて舷部はほぼ円形、長さ約13mm、白色〜淡紅色。雄しべは長さ3.5〜4.5cm、長く抽出して目立ち、中部以下に白軟毛を散生する。
     果実(豆果)は長楕円形〜広線形で扁平、長さ10〜25cm、幅4〜7cm。黒褐色に熟し、3〜6個の種子が入る。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(石垣、西表島) (国外:台湾、中国(南部)、東南アジア〜インド、ポリネシア、オーストラリア、マダガスカル)
     海岸や河口付近の岩場

  • 花期 :   7〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2017年9月2日  沖縄県石垣島
     中上・全体2 2017年9月6日    同  上
     中中・全体3、以下全て    同  上
     (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     八重山諸島を訪れ始めた頃、はるか遠くに見える高木が本種だと知ったが、とても近づけるような場所ではなく、撮影は難しいと思っていた。
     現地でも稀な種で中々撮影の機会がなく、やっと確実な情報を得て訪れたものの、残念ながらその年は花も実も、蕾も全く見られなかった。
     花期を探り、今回こそはと訪れると、予想通り点々と花が見られ、手が届くような場所にも咲いていた。
     その日は時々小雨の降る天気、天気のいい日にもう一度立ち寄ると、青空をバックにした花が見られ、未熟ながら扁平な果実もあり大喜びした。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
タシロマメ2

タシロマメ3

花

果実(未熟な豆果)