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- 科名・属名 : マンサク科 トキワマンサク属
- 特徴 :
高さ3〜6(〜8)mの常緑小高木。
よく分枝し、若い枝には淡褐色の星状毛が密生する。
葉は互生、葉身は卵形〜卵円形、長さ1.5〜4cm、幅0.8〜2cm。先は尖り、基部はやや歪んだ円形、縁は全縁。質はやや厚く、光沢があり、両面に星状毛が散生し、裏面脈上や葉柄には密生する。葉柄は長さ2〜3mm。
花は枝先に総状〜やや頭状の花序となり、3〜8個の両性花をつける。花弁は4個、黄白色、広線形で長さ1.5〜2cm。萼筒は鐘形、緑白色で、長さ約2cm、先は4裂し、裂片は狭卵形で先は鈍く、外面に黄白色の星状毛が密生する。雄しべは4個、ごく短い。葯は楕円形、2室で縦に裂け、葯の先に葯隔が突出する。仮雄しべは4個、ごく小さい。花柱はごく短く2裂する。
果実(刮ハ)は倒卵状球形〜倒卵形、長さ6〜7mm、星状毛に密に覆われ、熟すと2裂し、2個の種子を出す。種子は狭楕円形、長さ約5mm、黒色でツヤがある。
- 分布・生育地 :
本州(静岡・三重県)、九州(熊本県) (国外:中国(中南部)、台湾、インド(北、東部) 常緑樹林内
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2023年4月4日 静岡県湖西市 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
本州(静岡県・湖西市、三重県・伊勢神宮)、九州(熊本県・荒尾市)の3ヶ所だけに生える珍しい木である。
図鑑では4月末〜5月が開花期と記されていたが、この年は春の訪れが極端に早かったので、4月初めだったが多分咲いているだろうと思い、北限の自生地である静岡県の西部に出かけた。
この自生地は静岡県の天然記念物に指定されていて、遠くからでも淡い黄白色に覆われているのが見える素晴らしい群生地だった。
平日のうえ、桜ほど有名でもないにもかかわらず何人か花見客がいて、その後もチラホラ訪れる人がいた。
帰りも駅まで30分ほど歩いて帰ったが、途中植栽された園芸種のベニバナトキワマンサク(var. rubrum)も咲いていた。
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