シマサルナシ(島猿梨)

Actinidia rufa


シマサルナシ

  • 科名・属名 : マタタビ科 マタタビ属

  • 特徴 :
     落葉性のつる性木本。
     枝は初め赤褐色の綿毛があるが、後無毛。
     葉は互生、葉身は楕円形〜広楕円形〜卵状楕円形、長さ6〜13cm、幅4〜8cm。先は鋭尖頭〜急鋭尖頭、基部は円形〜浅心形、縁は硬い鋸歯がやや疎らにある。質は厚い紙質でやや硬く、表面は緑色で光沢があり、裏面は淡緑色、若いうちは脈上に褐色の軟毛があるが、脈腋を残し後無毛。葉柄は長さ3〜6cm。
     花は雌雄同株、葉腋から集散花序を出し、白色で径1〜1.5cmの花をつける。花序は赤褐色の綿毛を密生する。雄花序は5〜7個の雄花がつき、両性花と雌花序は1〜3花がつく。花弁は5個、倒卵形、雄しべは多数、葯は黄色。萼片は5個、長楕円形、長さ約3.5mm。両性花の子房には褐色の毛が密生する。小花柄は長さ約1cm、萼片とともに赤褐色の毛が密生する。
     果実(液果)は広楕円形、長さ3〜4cm、8〜10月に緑褐色に熟し、褐色の斑点がある。種子は楕円形〜長楕円形、褐色で長さ1.5〜2.5mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(紀伊半島、山口県)、四国〜沖縄 (国外:朝鮮(南部))
     沿海地の林縁、林内

  • 花期 :  5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・花 2013年6月2日  佐賀県黒髪山麓
     中・果実 2018年9月13日  鹿児島県南さつま市
     下・葉 2013年6月2日  佐賀県黒髪山麓

  • 撮影記 :
     マタタビ属はキーウィフルーツと同じ属で似たような果実をつけるが、最もキーウィフルーツに似た果実をつけるのが本種である。
     当然のことながら果実は食べることができ、鹿児島県で見た果実は十分熟していて美味しそうだったが、手の届く高さになくあきらめた。
     花も白色でみな似ているが、写真の花は盛期を過ぎ褐変しかけている。残念ながらまだ新鮮な状態の花を写せていない。

  • 同じ科の仲間の花
果実

葉