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- 科名・属名 : ミカン科 ゴシュシュ属
注.APG分類では、学名(Tetradium glabrifolium var. glaucum)
- 特徴 :
高さ7〜10m(〜15m)の落葉高木。
樹皮は暗紫褐色、若枝は灰白色の皮目が目立つ。
葉は対生し、長さ15〜30cmの奇数羽状複葉で7〜15個の小葉からなり、小葉は下部が歪んだ披針状楕円形〜卵形、長さ3〜10cm、幅1.5〜3.5cm。先は細く尾状に伸び、基部はくさび形、縁は全縁か浅い鋸歯がある。両面ともほとんど無毛で裏面は緑白色を帯びる。葉柄は4〜10mm、微毛がある。
花は雌雄異株、枝先に7〜10cmの集散花序を出し淡黄緑色の花を多数つけ、花弁は4〜5個、卵状楕円形で長さ約2.5mm。雄花の雄しべは5個、花弁より長く、雌花は子房は緑色で円く、柱頭は頭状で4〜5裂する。
果実(刮ハ)は扁球形で径5〜9mm、4〜5個の分果に分かれ、熟すと無毛の外果皮が剥がれ、灰白色で微毛の密生する内果皮が現れる。種子は黒褐色で光沢がある。
- 分布・生育地 :
本州(紀伊半島、山口県)〜沖縄 (国外:台湾、中国(南部)、フィリピン) 海岸近くの常緑樹林内
- 花期 : 7〜9
- 撮影月日・場所 :
2015年10月9日 沖縄県名護市 中 204年9月3日 沖縄県石垣島 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・雄花 2015年10月9日 沖縄県名護市 下左・雌花、下右・葉 同 上
- 撮影記 :
高木になるのでいつも下から見上げるだけの花だった。
ある時、谷を渡る道路を走っていると、橋梁の手すりのすぐ近くにこの花が咲いているのが目に入った。
橋の上から覗き込むと、10m近い谷底からこの樹が伸び、ちょうど橋梁の高さで花をつけ、手にとって見ることができた。
しかも、雌雄異株の雄花と雌花の両方とも近くにあり、生態写真のほとんど(樹皮、果実除く)を撮影することができた。
美しい自然を横切るように作られる道路や橋は全面的に支持するものではないが、高い木の花を撮影できるメリットは捨てがたい。
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