マツカゼソウ(松風草)

Boenninghausenia japonica


マツカゼソウ

  • 科名・属名 : ミカン科 マツカゼソウ属
     注.APG分類では、学名(B. albiflora var. japonica)

  • 特徴 :
     草丈50〜80cmの多年草。
     茎は上方で分枝し、無毛。
     葉は互生し、2〜3回3出羽状複葉で、小葉は大きさが不揃い、葉身は倒卵形〜楕円形、長さ1〜2.5cm。先は円く、基部はくさび形、縁は全縁。質は薄くて柔らかく、腺点や臭気があり、裏面は白色を帯びる。
     花は枝先に円錐状集散花序になって多数つき、花弁は白色、4個、長楕円形で長さ3〜4mm。雄しべは6〜8個、長さは不同で花弁より長い。花盤は壷状になり、縁に小鋸歯がある。
     果実は分離果、長さ2〜4mm程度の柄があり、分果は卵形で長さ約3mm。種子は腎形で暗褐色、長さ約1.5mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(宮城県以南)〜九州 (国外:東〜南アジア)
     山地の林縁

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2007年8月19日  東京都高尾山
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中上・花 中上・花 2006年10月28日    同  上
     中下・果実 2017年9月24日    同  上
     左下・種子 2017年11月10日    同  上
     右下・葉 2017年9月24日    同  上

  • 撮影記 :
     ミカン科のリストをチェックしていて、この花がアップされていないことに気がついた。
     夏の終わりから秋にかけて山地の林縁で見かけることが多く、和名の由来も秋風の吹く頃咲く花を、「松風」に例えたといわれているが、趣を感じさせる命名だ。
     花は小さくあまり食指をそそる花ではないが、よく見ると小さな白い花や、4つの分果、葉のつき方にも面白い所がある。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
花

果実(分離果)

種子