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- 科名・属名 : ミカン科 サルカケミカン属
- 特徴 :
高さ1〜5mの常緑つる性木本。
茎は先が鉤状に下向きに曲がった刺があり、他のものに絡み付いて伸びる。古い枝ではこぶ状の刺痕が多数残る。
葉は互生し、3小葉からなり、小葉は長楕円形、長さ1.5〜5cm、幅0.7〜1.5cm。先は鈍く、基部はくさび形で小葉柄に流れ、縁にはごく低い鋸歯がある。両面無毛で点状の油点があり、特に裏面には多い。葉柄は長さ1〜1.5cm。
花は枝先や葉腋から円錐花序を伸ばし、多くの花をつける。花弁は淡黄色〜緑白色、披針形、雄花では長さ約2mm、雌花では長さ約3mm、雄しべは長さ約3mm。
果実(核果)は球形、径8〜9mm、赤色〜橙黄色に熟す。
- 分布・生育地 :
九州(喜界島以南)〜沖縄 (国外:台湾、中国(南部)、東南〜南アジア、アフリカ) 海岸に近い石灰岩地の林縁、林内
- 花期 : 1〜3月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年1月14日 沖縄県うるま市 中上・全体2、以下果実を除き 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・果実 2021年3月15日 沖縄県伊良部島
- 撮影記 :
道端の林縁、斜面を覆うように枝を伸ばし、淡黄色の花を咲かせていた。
初めての花でもっと近くで見ようと手を伸ばすと、鋭い刺に引っかかり、痛さで手を引っ込めた。サルカケ(猿掛)の和名はこれに由来しているのだろう。
よく見ると、鋭い刺のあるのは若い枝(右上の写真)、古くなった枝には刺ではなくこぶ状の刺痕(右下の写真)がビッシリつき、面白い姿の植物だった。
ミカン科とはいえ果実は小さく、初夏の頃、赤色〜橙黄色に熟すようだが、まだ見ていない。
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