ツルザンショウ(蔓山椒)

Zanthoxylum scandens


ツルザンショウ1

  • 科名・属名 : ミカン科 サンショウ属

  • 特徴 :
     常緑の藤本。
     枝や葉軸には下向きで長さ1〜2mmの鋭い刺がある。
     葉は互生し、羽状複葉で9〜21個の小葉からなり、長さ15〜20cm、幅5〜8cm。小葉は楕円形〜長楕円形、長さ2〜5cm、幅1〜2.5cm、上方のものは大きく、下方のものは小さい。先は尾状に伸び先端は鈍頭かややへこみ、基部はくさび形。質は硬い紙質で両面無毛。
     花は雌雄異株で葉腋に円錐花序を出して多数つき、花弁は4個、淡黄白色、楕円形で長さ約2.5mm。雄花は4本の雄しべと1個の退化雌しべが、雌花は4個の退化雄しべと3〜4枚の離生心皮からなる1個の雌しべがある。
     果実は3〜4個の分果からなり、分果は球形で長さ4〜5mm。種子は黒色で光沢があり、長さ約4mm。

  • 分布・生育地 :
     沖縄 (国外:台湾、中国(南部)、東南アジア〜インド)
     低地の林内

  • 花期 :   3〜4月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2015年3月25日  沖縄県名護市
     中上・全体2、中下・雌花    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・果実 2017年11月7日  沖縄県国頭郡
     右上・葉、右下・葉の刺 2015年3月25日  沖縄県名護市

  • 撮影記 :
     数年前に訪れた時は雨風が強く、写真は全てブレていて使えるものはなかった。
     リベンジを期し訪れたこの年は天候にも恵まれたうえ、林道際の林縁に絡みついて花を咲かせている株が多数見られ、花の当たり年のようだった。
     雌雄異株ということで探したが、見つかったのは雌花ばかりだった。
     日本では琉球列島にしか分布していないが、海外では台湾、中国からインドまで分布しているようだ。

  • 葉

    茎の刺

    同じ科の仲間の花
ツルザンショウ2

雌花

果実