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- 科名・属名 : モチノキ科 モチノキ属
- 特徴 :
高さ2〜4mの常緑低木。
樹皮は灰白色で滑らかで、小さな皮目が多い。若枝は淡緑色で、細毛が密生する。
葉は互生、成木の葉身は倒卵形〜楕円状円形、長さ1〜2cm、幅0.8〜1.5cm。先は円く、基部は鈍形、縁に鋸歯はない。質は革質、両面とも無毛で、裏面の側脈は不明瞭。葉柄は長さ2〜3mm。幼木の葉身は楕円形、長さ1.5〜3cm、幅0.8〜1.5cm。先は刺になって尖り、縁は深く切れ込んで先が刺となる3〜4対の歯牙がある。
花は前年枝の葉腋のごく短い短枝に1〜3個が束生する。雄花の花柄は長さ3〜4mm、途中に鱗片状の小さな包葉がある。花弁は4個、緑白色で円形〜広楕円形、長さ約1.5mm。萼片は4個、広卵形でごく小さく、先は鈍形。
果実(核果)は球形、径5〜6mm、赤熟し、中に三角状卵形の核が4個ある。果柄は長さ約5mm。
- 分布・生育地 :
九州(奄美大島) (国外:日本固有) 山地林内
- 花期 : 5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体(若木の葉) 2023年5月9日 鹿児島県奄美大島 下・葉裏 同 上
- 撮影記 :
奄美大島の山中、ハブに気を付けながら進んでいくと、ヒイラギの幼木の葉によく似た葉をつけた低木が目に入った。
本土なら間違いなくヒイラギとするのだが、奄美大島にはヒイラギは分布せず、よく似た葉をもつことから和名をつけられた本種があることを知っていたのですぐに判断した。
近くに成木があればこの時期花をつけているはず、周辺を捜したが見つけきれなかった。
本来なら花か果実をつけた状態でアップするのだが、この花はこの島にしかない絶滅危惧種(CR)のため、難しいだろうと判断して幼木の状態でアップした。そのうち何とか花を撮りたいものだ。
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