イヌツゲ(犬黄楊)

Ilex crenata


イヌツゲ1

  • 科名・属名 : モチノキ科 モチノキ属

  • 特徴 :
     高さ2〜6m(時に16m)の常緑小高木。
     樹皮は灰黒色でよく枝分かれし、枝葉を密生する。
     葉は互生し、葉身は長楕円形〜楕円形、長さ1〜3cm、幅0.5〜1.6cm。先は鈍く、基部は鋭形〜鈍形、縁に粗い少数の鋸歯がある。質は革質で両面無毛、裏面は淡色で腺点がある。葉柄は長さ1〜2mm。
     花は雌雄異株、本年枝の葉腋から花序を伸ばしてつき、黄白色で花弁は4個、卵円形で長さ約2m。雄花は2〜6個が散形状につき雄しべは4個、雌花は1個ずつつき雄花は退化して小さい。
     果実(核果)は球形で径5〜7mm、黒熟する。中に三角状楕円形、長さ4mmの種子が1個入る。

  • 分布・生育地 :
     本州(岩手県以南の太平洋側)〜九州 (国外:朝鮮半島南部)
     山地の日当たりのいい林縁、草地、岩場

  • 花期 :   6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2015年6月22日  静岡県富士宮市
     中上・全体2 2017年7月7日  神奈川県箱根
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・雄花 2015年6月22日  静岡県富士宮市
     中下・雌花 2017年7月7日  神奈川県箱根
     左下・果実 2014年11月13日  東京都八王子市
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     庭木として植栽されることも多い木であるが、野山でも割合に見かける。
     果実はモチノキ科の中では唯一黒熟し、花に先立ち八王子市の山中で出会っていた。
     花も思っていたところ、その翌年、別の目的で出かけた富士山麓で花に出会えた。
     花は雄花だったが、その後箱根で雌花にも出会った。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
イヌツゲ2

雄花

雌花

果実