ナナミノキ(七実の木)

Ilex chinensis


ナナミノキ

  • 科名・属名 : モチノキ科 モチノキ属

  • 特徴 :
     高さ6〜10mの常緑高木。
     本年枝の樹皮は灰緑色、その後は灰褐色、稜があり無毛。
     葉は互生し、葉身は長楕円形、長さ6〜12cm、幅2.5〜4cm。先はやや尾状に尖り、基部は鋭形、縁には粗い鋸歯がある。質はやや革質、両面とも無毛。葉柄は長さ0.8〜1.5cm、普通緑色時に紅色を帯びる。
     花は雌雄異株、本年枝の葉腋から長さ5〜12mmの花序軸を伸ばし、雄花序は2出集散状に2〜12個つき、花柄は長さ1〜2mm。雌花序は長さ1〜2mmの花序軸の先に1〜2個つける。花は径4〜6mm、淡紫色で花弁は4〜5個。
     果実(核果)は広楕円形〜楕円形、長さ約1cm、赤熟する。種子は三角状長楕円形で長さ約8mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(静岡県以西)〜九州 (国外:中国)
     常緑樹林内

  • 花期 :  6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2016年6月9日  静岡県周智郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花(雌花)    同  上
     下・実(未熟)・葉 2016年6月27日  宮崎県児湯郡

  • 撮影記 :
     この花の分布としては東限にあたる静岡県のある社寺林、やや暗い常緑樹林の林、見上げると茂った葉の僅かな隙間に花が咲いているようだった。
     高倍率の望遠レンズを通して見ると、淡紫色の小さな花が咲いていた。
     低い場所に咲いていないかと探したが、日当たりの関係があるのか、樹冠の上部にしか咲いておらず、解像度に問題はあるが望遠で撮影せざるを得なかった。
     赤熟した美しい実が沢山つくことから、ナナミ(七実)の和名がつけられたという(別の説もある)。

  • 同じ科の仲間の花
花(雌花)

未熟実・葉