オオヤマハコベ(大山繁縷)

Stellaria monosperma


オオヤマハコベ1

  • 科名・属名 : ナデシコ科 ハコベ属
     注.APG分類では、学名(S. monosperma var. japonica)

  • 特徴 :
     草丈40〜100cmの多年草。
     茎は直立し、上部でよく分枝し毛がある。
     葉は対生、葉身は長楕円形〜長楕円状披針形、長さ4〜12cm、幅1.5〜3cm。先は鋭頭、基部は鋭形で全縁、毛は少ない。葉柄は長さ2〜13mm。
     花は茎の上部に大型の集散花序につき、直径約1cm、花弁は白色で5個、先は2深裂する。雄しべは5個、葯は黄白色。萼片は披針形で花弁より長く、長さ3.5〜5mm、背面に腺毛がある。花柄は長さ3〜12mm、腺毛がある。
     果実(刮ハ)は褐色で卵形、萼片より短く、裂開しない。種子は1個入り、褐色で平滑、径約2.5mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(岩手県以南)〜九州 (国外:台湾、中国(中部、南部)
     山地の湿った林下

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1994年10月2日  東京都高尾山
     中上・全体2 2017年9月24日  東京都八王子市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花序 1997年8月9日  東京都三頭山
     中下・花 2014年9月12日  宮崎県西臼杵郡
     左下・果実 2017年10月10日  東京都高尾山
     右上・葉 2017年9月24日  東京都八王子市
     右下・茎上部    同  上

  • 撮影記 :
     ハコベの仲間では珍しく秋口に山地の林下で咲く。
     とはいっても珍しい花ではなく、登山道際のやや湿ったところで見られる。
     よく見ると、茎や花茎などに腺毛が多く、触るとべたつく。
     ただ、写真でもわかるように、草丈の割には非常に小さな花をつけるので、気をつけていないと見逃してしまう。

  • 葉

    茎(上部)

    同じ科の仲間の花
オオヤマハコベ2

花序

花

果実