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- 科名・属名 : ニレ科 ムクノキ属
注.APG分類ではアサ科(CANNABACEAE)、属名以下は変わらず。
- 特徴 :
高さ15〜20mの落葉高木。
幹は太いものでは直径1mになり、樹皮は灰褐色で滑らかであるが、老木になると鱗片状に剥れる。
葉は2列互生、葉身は卵状披針形、長さ4〜10cm、幅3〜6cm。先は尾状に尖り、基部は広いくさび形〜円形、左右非相称、縁には基部を除き規則正しい鋸歯がある。葉柄は長さ約1cm。
花は雌雄同株、花は葉の展開と同時に開花する。雄花は新枝の基部に集散花序に集まってつき、5個の萼片と5個の雄しべがある。萼片は楕円形で長さ約2mm。雌花は新枝の上部の葉腋に1〜2個つく。萼片は筒形で5裂し、長さ2〜3mm。子房上位で花柱は3裂し、柱頭に白い毛が密生する、
果実(核果)は広卵状〜球形、径7〜12mm、先端に花柱が、基部に萼が残存し、10月頃紫黒色に熟する。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方以南)〜沖縄 (国外:中国、台湾、東南アジア) 丘陵の日当たりがよく適度の湿り気のある所
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2013年4月26日 神奈川県川崎市 中1・全体2 2014年5月5日 佐賀県伊万里市 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・雄花序 同 上 中3・雄花 2023年4月14日 東京都八王子市 中4・果実(未熟) 2018年9月12日 神奈川県川崎市 左下・果実2 2016年9月30日 同 上 右上・若葉 2014年5月5日 佐賀県伊万里市 右下・葉 2016年9月30日 神奈川県川崎市
- 撮影記 :
多摩丘陵の崖地などで撮影したものが多いが、昔は社寺林や道端などでもよく見られたようだ。
しかし、材が強靭で建築材、器具材や天秤棒などに使われたことから、人里近くではかなり少なくなっているとのことだ。
いずれにしても高木が多く、花の咲いているのはわかるが近づいて見ることは難しい。
果実は秋紫黒色〜黒色に熟し、果肉は甘くて食べることができ、干し柿のような味がするようだ。
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