コクテンギ(黒檀木)

Euonymus tanakae



  • 科名・属名 : ニシキギ科 ニシキギ属
     注.APG分類では学名(E. camosus)

  • 特徴 :
     高さ1.5〜12mの常緑低木〜小高木。
     樹皮は灰褐色で滑らか。本年枝は緑色で円い。
     葉は対生で、枝先には2〜4対、側枝には1〜3対つくが、3輪生または枝先に集まることも多い。葉身は倒卵形〜倒卵状長楕円形、長さ3〜15cm、幅1.5〜6cm。先は鋭頭〜円頭、基部はくさび形、縁には浅い鋸歯がある。質は革質で厚く、両面とも無毛。葉柄は長さ3〜20mm。
     花は葉腋に長さ2.5〜6cmの集散花序となって1〜15花つき、黄白色〜緑白色で4数性、径約1.3cm。花弁はほぼ円形、径約5mm、縁には不揃いの鋸歯がある。花盤は緑色で径約5mm、縁は4浅裂、雄しべは花弁と花弁の間にあり、花盤の縁より少し内側につく。
     果実(刮ハ)は扁球形、径約1.5cm、著しい4稜があり、熟すと4裂する。種子は各室3〜6個あり、黒色。
     別名 クロトチュウ

  • 分布・生育地 :
     九州(熊本、鹿児島)〜沖縄 (国外:台湾、中国(南部)
     海岸近くの林内、林縁、石灰岩地に多い

  • 花期 :   4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2014年3月20日  沖縄県南城市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花序    同  上
     下左・花 2014年3月24日  沖縄県与那国島
     下右・葉    同  上

  • 撮影記 :
     春から初夏にかけて沖縄に出かけると、海岸林や石灰岩地でこの花が咲いているのに良く出会う。
     稀に10mを越えるような高木もあるが低い木も多数あり、黄白色で面白い形の花を見ることができる。
     九州南部にも分布しているが、北限地に近い辺りでは紅葉して葉を落とすこともあるようだ。

  • 葉

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花序

花