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- 科名・属名 : ニシキギ科 モクレイシ属
- 特徴 :
高さ2〜5mの常緑低木〜小高木。
今年枝は暗紫色で平滑、古くなると灰褐色になる。
葉は対生、葉身は卵形〜楕円形、長さ4.5〜8cm、幅2〜4cm。先は少し括れて鈍頭、基部はくさび形、縁は全縁。質は革質、両面とも無毛、表面は深緑色、裏面は淡緑色。葉柄は長さ5〜15mm。
雌雄異株、花序は葉腋に集散状になって密に花をつけ、花は5数性、花冠は淡黄緑色、径5〜8mm。花弁は広楕円形、長さ約2.5mm、幅約2mm。萼片は半円形で厚く、直立して瓦状に重なり、縁は細裂する。雄花の葯は花糸とほぼ同長、淡黄色、雌花には短くて太い花柱が発達し、子房は卵円形。
果実(刮ハ)は楕円形、長さ1.5〜2cm。緑色に熟して2片に裂開し、種子を枝に残して落下する。種子は橙赤色〜赤色、倒卵状楕円形、長さ1〜1.2cm。
- 分布・生育地 :
本州(房総半島南部、神奈川県、伊豆)、九州(南部、五島列島)、沖縄 (国外:台湾) 常緑広葉樹林内
- 花期 : 2〜3月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2015年3月13日 神奈川県中郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中1・雄花、中2・雌花 同 上 中3・果実1、中4・果実2、左下・果実3 年月日 右上・葉 2015年3月13日 同 上 右下・樹皮 2018年1月18日 同 上
- 撮影記 :
関東地方と飛んで九州〜沖縄という変わった分布をする樹木である。
しかも、花が咲くのは冬〜早春、他に咲く花がない時期なので出かけやすいと考えるか、寒くて花見には出かける気になれないと考えるか、私は後者で最近まで撮影できていなかった。
さらに、花は12〜2月頃熟すのだが、花の咲く時期とは微妙にズレ、寒い時期に2度出かけないと花と実が写せない。
やっと花を撮影し、今度は果実をと重い腰を上げると、青い果実と果皮が落ちて朱赤色の実が同時に着いた状態(中3の写真)、果皮が2片に分かれ種子が見え始めた状態(中4の写真)、果皮が落ち種子だけになった状態(左下の写真)と色々な状態の果実が見られ、寒い中出てきた甲斐があった。
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