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- 科名・属名 : ノボタン科 ヒメノボタン属
- 分布・生育地 :
草丈10〜60cmの多年草か半低木。
茎は直立して4稜があり、稜の上には伏した剛毛がある。
葉は対し、葉身は線形〜披針形で、長さ2〜6cm、幅3〜15mm。先は鋭形〜鈍形、基部は円形、縁は全縁。3〜5行脈があり、両面に伏せた剛毛がある。葉柄は1〜2mm。
花は茎頂に頭状花序となって2〜10個つき、径2.5〜3cm。苞は卵形、縁に毛がある。花弁は4個、広倒卵形、紅紫色で長さ12〜15mm。雄しべは8個、葯の頂部は細く伸び、単孔がある。萼筒は壺状で無毛、長さ5〜6mm、4裂し裂片は卵状長楕円形、縁に毛があり、裂片間の小突起上に束になった剛毛がある。
果実(刮ハ)は残存する萼筒に包まれ、長さ約6mm、上部は4裂する。種子は多数、馬のひづめ状に曲がる。
花の白いものがあり、
●シロバナヒメノボタン(学名未定)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
本州(紀伊半島)〜沖縄 (国外:中国(南部)、台湾、東南アジア、インド、オーストラリア) 日当たりのいい低地や山地
- 花期 : 8〜9月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2003年9月6日 高知県幡多郡 中上・全体2 2014年9月13日 熊本県阿蘇 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花 2003年9月6日 高知県幡多郡 中下・赤白花混生、左下・シロバナ 同 上 (中下、左下は拡大写真あり、写真をクリック) 右下・葉 2014年9月13日 熊本県阿蘇
- 撮影記 :
高知県の撮影旅行も今日が最後、手立てを尽くして知りえた自生地の所有者宅を訪ねた。
「昔はいろいろな場所にあったものだが」といって案内された場所は、自宅近くの田の脇だった。水が染み出る法面に、数十株の紅紫色の花が今を盛りと咲いていた。
ススキの混じる斜面に咲く花は思っていたイメージ通りで、柔らかな雰囲気が出るようにと、日の当る前に必死になって撮影した。シロバナ(左下の写真)も何株かあった。

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