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- 科名・属名 : ノボタン科 ノボタン属
- 特徴 :
高さ1〜1.5mの常緑低木。
枝は鈍四角柱状で、葉とともに鱗状の毛が多い。
葉は対生し、葉身は卵形〜長楕円形、長さ6〜12cm、幅2〜6cm。先は長鋭尖形、基部は鈍形〜円形、全縁。3〜7行脈があって裏面に突出し、両面に柔らかい剛毛が密生する。葉柄は長さ0.5〜2.5cm。
花は枝先に集散花序に数個つき、花は紅紫色で径6〜8cm。花弁は5個(時に4個)、倒卵形で微突頭があり、長さ約3cm。雄しべは10個、5個ずつ長短2型があり、長い方は長さ約2cm。子房は卵状球形、頂部に剛毛があり、下部は剛毛が密生した萼筒に覆われる。萼の筒部は長さ1〜1.2cm、広い筒形〜狭い洋梨形、外面に淡褐色の伏した剛毛が密生し、裂片は狭長楕円形で鋭頭、長さ1cm以下で早落性。花柄は長さ約1cm。
果実(液果)は球形で、長さ約1.3cm。
- 分布・生育地 :
九州(屋久島以南)〜沖縄 (国外:台湾、中国(南部)、インドシナ、フィリピン) 乾いた林縁、草地
- 花期 : 5〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2005年6月11日 沖縄県西表島 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・全体2 1985年7月12日 同 上 中下・花 2016年7月6日 沖縄県石垣島 左下・果実 2017年9月3日 沖縄県西表島 右下・葉 2017年11月6日 沖縄県国頭郡
- 撮影記 :
初夏から夏にかけて南の島を走っていると、道路脇や草地で濃紫色の大きな花が目に付く。庭で栽培されているシコノボタンによく似た花だ。
奥深い山ではかえって見られず人里近くに生えるためか、掘り取られることも多いらしく、大きな群落となっているのを見たことがない。
さらに、この時期沖縄は100%夏、冷房の利いた車から降りるにも決断が必要だ。そのうえ花を付けていても花弁の欠けている花が多く、もっといい株と思っているうちに、気がついたら帰りの空港だったということがよくあり、あまりいい花の紹介ができなかった。
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