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- 科名・属名 : オトギリソウ科 オトギリソウ属
注.APG分類では、ニッコウオトギリと同一種とされ、学名(H. nikkoense)
- 特徴 :
草丈15〜35cmの多年草。
茎は叢生し、直立〜斜上してよく分枝し、上部に2稜があり、下部では円柱形、時に稜に沿って黒点および赤点がある。節間は1〜2cmで、葉より短い。
葉は対生、葉身は三角状披針形〜披針形〜狭楕円形〜倒披針形、長さ(12-)15〜3cm、幅3〜7(12)mm。先は円頭、基部は円形〜くさび形、全縁。質は硬く、内側に明点と赤点が目立ち、縁に黒点が入る。葉柄はないか短柄がある。
花は茎頂や枝の先に1〜7個が集散状につき、黄色で普通赤味を帯びることがなく、径(1-)1.2〜1.6cm。花柄は長さ1〜2.5mm、苞は葉状。花弁は5個、倒卵形〜楕円状披針形、長さ6.5〜9mm、幅4〜5mm。円頭で全縁、内側に黒腺と黒点、時に明腺があり、辺縁に黒点がある。雄しべは約20個、3束にまとまり、長さ約6mm、葯に黒点がある。花柱は3〜4個、長さ(2.5-)3〜5mm。萼片は5個、狭楕円形〜楕円状披針形、長さは不揃いで、3.5〜5mm、幅0.5〜1.2mm。円頭〜やや鋭頭、内側に黒点と明点があり、辺縁に黒点がある。
果実(刮ハ)は卵状四角錘〜円筒状楕円形、長さ(6.5-)7〜9(-10)mm。種子は褐色。
- 分布・生育地 :
本州(日光、軽井沢、鉢伏山、美ヶ原) (国外:日本固有) 岩上や草地
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2007年7月22日 長野県佐久市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・花 2018年7月20日 長野県美ヶ原 左下・萼 同 上 右下・葉 2007年7月22日 長野県佐久市
- 撮影記 :
閉じかけたオトギリソウを見つけたのは、小雨交じりのガスが流れる岩場、時計を見ると4時近い。こんな状態ではきれいに開いてくれることは期待できずあきらめて撮影した。
オトギリソウの仲間は葉や花弁、萼にある黒点や明点の位置が同定の決め手となる。それを写真で撮ることは難しく、やや敬遠気味の仲間であった。
この花は和名の通り、葉に赤い点があるのが特徴で、特殊な撮影機器を使わずとも赤い点のある様子が撮影できた。残念なのは、全体の姿をもっといい状態で紹介できなかったことだ。
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