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- 科名・属名 : サガリバナ科 サガリバナ属
- 特徴 :
高さ8〜15mの常緑高木。
葉は互生し、倒卵形〜倒卵状長楕円形、長さ20〜40cm、幅15〜20cm。先は鈍頭、基部は狭まり、全縁。質は革質で表面は光沢があり、両面無毛。葉柄はない。
花は総状花序となって直立し、少数の花をつける。花弁は4個、白色で長さ7〜9cm、幅3〜4cmであるが、早くに落ちる。雄しべは糸状で多数あり、長さ10〜12cm、下部は白色で上部は紫色を帯びる。葯は小型で黄色、花柱は細く、長さ約13cmで帯紫色。
果実は4(5)角形で、長さ8〜14cm、幅8〜12cm、碁盤の足に似ている。中に1個の種子が入る。
- 分布・生育地 :
沖縄(石垣、西表島) (国外:台湾(南部)、フィリピン、マレーシア、ミクロネシア、オーストラリア、スリランカ) 海岸
- 花期 : (5-)8〜9(-11)月
- 撮影月日・場所 :
上・花 2010年10月16日 沖縄県西表島 中・果実 同 上 左下・樹形 2009年9月27日 同 上 (上、左下は拡大写真あり、写真をクリック) 右下・葉 2014年9月3日 同 上
- 撮影記 :
碁盤の足の形に似た四角形の果実、遠い南の島から流れ着き、幸運に恵まれたて根付いたものが八重山諸島の海岸に点在している。台風の襲来が当たり前の島で、花を咲かせ果実をつけるほど大きくなるにはさらなる運が必要だ。
このため、花が見られるのは民家の庭など植栽されたもので(石垣島の公園に植えられていた大木は台風で倒れた)、しかも花は夜咲き朝には散ってしまうため、自然状態の花や実を見るのは大変だ。
自生地は宿からも遠く、なかなか花を見るチャンスに恵まれなかったが、今年こそと思い2010年10月、夕方下見に訪れた。すると、開きかけた蕾がある。これならと満開となる8時過ぎ再度訪れた。
懐中電灯を照らすと、先が紫色になった糸状の白い雄しべが真っ直ぐに伸び、半球形の花は直径20cm近くの大きさ、息を呑むような美しさだった。
強い風も、ここは風陰となるなのかほとんど揺れることはない。うまく写ってくれよと祈りながら何十枚もシャッターを切った。
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