ミシマサイコ(三島紫胡)

Bupleurum scorzonerifolium var. stenophyllum


ミシマサイコ1

  • 科名・属名 : セリ科 ミシマサイコ属
     注.APG分類では、学名(B. falcatum)

  • 特徴 :
     草丈30〜70cmの多年草。
     茎は上部で枝を分ける。
     葉は長披針形〜線形で、長さ4〜15cm、幅0.5〜1.5cm。先は尖り、基部は細まり、質はやや硬い。
     花は枝先に小さな複散形花序を作り、黄色で小さな花を多数つける。総苞片や小総苞片は細くて短い。
     果実(分果)は球形で径約3mm、隆起線はやや硬い脈状、熟すと褐色となる。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:朝鮮、シベリア、アムール、中国(東北部)、ヨーロッパ)
     山野の草地

  • 花期 :   

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2004年7月25日 福岡県北九州市平尾台
     中上・全体2 2005年8月21日  愛知県新城市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2004年7月25日 福岡県北九州市平尾台
     左下・花 2016年9月22日  大分県由布市
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     サイコ(紫胡)というのは漢方薬の一つで、根に解熱や解毒作用があるというので掘り取られて激減している植物の一つである。
     確かに薬用の採取による減少はあるのかもしれないが、それよりも生育する草原の開発や手入れ放棄により環境が変わってしまったことが主たる減少の理由ではないだろうか。
     和名の由来は、昔、静岡県の三島地方がこの植物の生産地であったことと、中国名の紫胡(さいこ)からつけられている。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ミシマサイコ2

花序

花