ミヤマゼンコ(深山前胡)

Coelopleurum multisectum


ミヤマゼンコ

  • 科名・属名
  • : セリ科 エゾノシシウド属

  • 特徴

  •  草丈20〜60cmの多年草。
     葉は2〜5回3出羽状複葉、小葉は長卵形〜卵形で、長さ1〜3cm、幅0.6〜2cm。縁には鋸歯があり、葉柄の基部は袋状にふくらむ。
     花は枝先に複散形花序になり、白色で小さい花を多数つける。総苞片はなく、小総苞片は線形〜披針状長楕円形。貨幣には短毛がある。
     果実は楕円形で、長さ4〜6mm、無毛。

  • 分布・生育地

  •  本州(中部地方)  高山帯の砂礫地

  • 花期
  • : 7〜8月

  • 撮影月日・場所

  •  2005年7月24日 長野県八ケ岳
     下 1996年9月7日 長野県白馬岳

  • 撮影記

  •  稜線に生えるある花を撮影に、梅雨明け直後の八ヶ岳に向かった。このところ、高い山とは少し疎遠になっていただけに、山麓から日帰り往復にいささか不安を抱えながらの山行だった。
     急な登りにかかる寸前、砂礫地で格好のいいこの花を見つけた。他の植物がまわりになく、生態写真の撮影用に生えたかと思われるような姿・形の整った株だった。
     こんな花を見せられては撮らないわけにはいかない。急ぐ旅ではあったが、三脚を下ろしてじっくり撮影した。
     八ヶ岳では割合によく見る花であるが、他では比較的少ない花のような気がする。

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