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- 科名・属名 : シナノキ科 ラセンソウ属
注.APG分類ではアオイ科(MALVACEAE)、属名以下変わらず
- 特徴 :
草丈10〜30cmの常緑性低木。
茎は地を這い、節から根を出して広がり、白い星状毛が密生して灰褐色。
葉は互生、葉身は広卵形〜楕円形、時に浅く3裂し、長さ1〜4cm、幅1〜4cm。先は鈍く、基部は円形〜浅心形、縁には先のやや鈍い鋸歯がある。表面は3〜5個ある葉脈の皺が目立ち、星状毛が散生してざらつき、裏面は葉脈が隆起し、星状毛が密生して灰白色。葉柄は長さ1〜3.5cm、白色の星状毛が密生する。托葉は線形、長さ3〜4mm、粗い毛が散生する。
花は葉腋またはその反対側から長さ1〜2cmの花序を伸ばし、散形に1〜3個つける。苞葉は2〜3個が1ヶ所に集まり、線形で長さ2〜3mm。花弁は5個、黄色、倒長卵形で先は円く、長さ8〜10mm。萼は5個、広披針形で先は爪状に尖り、長さ7〜8mm。
果実(堅果)は球形、径1.2〜1.5cm、全面に長さ約3mmの刺が多数あり、開出する剛毛が密に生える。
- 分布・生育地 :
沖縄(慶良間諸島、先島諸島) (国外:インド洋、マレーシア、ポリネシア、ミクロネシアの島嶼) 海岸の砂浜
- 花期 : 7〜9月(3〜11月?)
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2021年3月15日 沖縄県宮古島 中上・全体2、以下中中を除き 同 上 中中・全体3 2021年3月16日 同 上 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
真っ白な砂浜、青い海と空、それだけを見ていると真夏の海岸で、今が3月であることをすっかり忘れてしまう。砂浜を歩く観光客も、半袖、裸足で夏姿だ。
そんな白い砂浜に枝を這わせ、緑の葉を広げているのがこの花だ。葉の間には黄色の花や、刺々の果実も見られる。
草のように見えるが木の仲間で、ハテルマ(波照間)の名がつけられているように沖縄の一部の島で見られる。
図鑑では花期は夏とされているが、春先のこの時期でも多くの花が見られ、果実もつけていたのでか、花期はもっと長いのではないだろうか。
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