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- 科名・属名 : スイレン科 オニバス属
- 特徴 :
水中に生える1年草。
根茎は短く、多数の根を束生する。
水面に浮かぶ水上葉は20cm〜大きいものは径2m近くなる。水上葉の表面にはシワがあり、裏面は紫色で網目状に葉脈が隆起し、両面の脈上に刺がある。葉は楯状に着く。
花は長い花柄の先に1個つき、径約4cm。花弁は多数あり、広披針形〜倒披針形で鈍頭、紫色、長さ6〜10cm。雄しべは多数あり、花糸の長さは不揃いで葯は長さ3〜3.5mm。子房下位で普通8室あり、柱頭は盤状でへこむ。萼片は4個、長楕円状披針形で鈍頭、長さ約20mm、緑色で外面に刺があり、基部で合着して萼筒となり、内面は紫色。花は昼開き、夜閉じる。水中には多数の閉鎖花をつける。
果実は楕円形〜球形、径約5cm、刺が多く、萼片が宿存する。種子は球状で、肉質の仮種皮がある。
- 分布・生育地 :
本州(宮城県以南)〜九州 (国外:朝鮮、中国(南部)、台湾、ロシア(沿海地方) 池や沼
- 花期 : 8〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1995年8月27日 新潟県北蒲原郡 中上・全体2 2004年8月29日 新潟県豊栄市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花1 同 上 左下・花2 1995年8月27日 新潟県北蒲原郡 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
昔はもっと多くの池や沼に生育していたようであるが、埋め立てや水の汚れで極端に減少し、点々と残されている多くの場所で保護活動がおこなわれている。
それでも、分布の北限といわれる新潟県では、割合に大きな群落が何ヶ所か残っている。
夏の終わりにそんな生育地の一つ、水源町の瓢湖を尋ねてみた。白鳥の飛来で有名な湖であるが、大きな池といった感じだった。

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