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- 科名・属名 : スミレ科 スミレ属
- 特徴 :
草丈5〜10cmの多年草。
有茎種。地下茎は分枝して伸長し、肥厚する。開花の後、根出葉の葉腋から地上匐枝を伸ばし、その先に新株を作る。
葉は互生、常緑で、根出葉はロゼット状、葉身は心形〜広卵状心形で、長さ2〜3cm、幅0.8〜3cm。先は鈍頭、基部は深い心形、粗い波状の鋸歯がある。表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡緑色、両面とも無毛。葉柄は長さ1.5〜5cm。
花は淡紫色〜淡青紫色で白っぽいものも多く、紫色の筋が入り、径1.5〜2cm。花弁は細く、長さ10〜12mm、幅5〜7mm、平開するため満開時は花弁の間があき、側弁の基部は無毛。距は太くて短く、長さ4〜5mm、わずかに緑色を帯びるかほぼ白色に近い。花柱は平頭形、上部の両翼は張り出さず、先端は平面状になり、花柱の周囲はほとんど隆起しない。
果実(刮ハ)は球状で先は円く、長さ3〜6mm、タチツボスミレ類より円い。
- 分布・生育地 :
沖縄(本島) (国外:日本固有) 海岸の隆起珊瑚礁の上
- 花期 : 2〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2004年3月6日 沖縄県国頭郡 中・全体2 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 2011年2月20日 同 上 右下・葉 2004年3月6日 同 上
- 撮影記 :
沖縄本島の海岸の隆起珊瑚礁上だけに咲く、希少なスミレである。
春早く咲くと聞いていたが3月初めではまだ早いと思い、場所の確認のつもりで出かけた。
歩きづらい珊瑚礁の海岸の上を探すと、何と満開の状態でそれなりに株数もあり、すでに終わっている花もあった。
日本中でここだけにしかないスミレと思うと、撮影していても何か感慨深かった。
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