テリハタチツボスミレ(照葉立坪菫)

Viola faurieana


テリハタチツボスミレ1

  • 科名・属名
  • : スミレ科 スミレ属

  • 特徴

  •  草丈5〜10cmの多年草。
     茎は横に伸びて匍匐枝となって広がり、その先に葉が集まって着き、時に根を下ろす。
     葉は卵形〜鈍三角形で、長さ幅とも2〜5cm。質は厚くて硬く光沢があり濃緑色、基部は浅い心形か切形。
     花は淡紫色〜白色で、径1.5〜2cm。側弁は無毛で芳香があり、距は長さ4〜5mmと小さくて尖る。

  • 分布・生育地

  •  本州(青森〜福井県)  山地の林下

  • 花期
  • : 4〜5月

  • 撮影月日・場所

  •  2012年5月17日 山形県羽黒山
     中   同 上
     下左・花、下右・葉   同 上

  • 撮影記

  •  青森県から福井県にかけての日本海側の山地林下で見られるスミレで、和名のように葉に光沢がある野が特徴である。
     例年なら遅くても5月中旬頃までが花期と見聞きしていたが、今年は例年になく春の気温が低く雪解けが遅いことから、中旬でも問題ないだろうと夜行バスで出かけた。
     現地に着くと道端はまだ残雪の山、これならと探し始めるといくつか咲いている株が見つかったが、思ったより花つきのよくない株が多い。
     葉は確かに光沢があり、厚くて濃緑色で、越冬葉は黒ずんでいるものもあった。
     山を下りて山麓を探すと、花つきのいい株がいくつも見つかり、遅い春を実感した。

    葉

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テリハタチツボスミレ2

花