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- 科名・属名 : スミレ科 スミレ属
- 特徴 :
草丈3〜15cmの多年草。
有茎種。地下茎は横に伸び、長くて太く、時に分枝し、肥厚して木化する。花後地上茎は地表を這って伸び、その先に新株を作って越冬する。茎は果時には高さ20cmになる。
根出葉は卵形〜卵状三角形で、長さ幅とも2〜5cm。先は鋭頭〜鈍頭、基部は切形〜浅い心形、縁には低い波状の鋸歯がある。質は革質、厚くて硬く光沢があり、表面は濃緑色〜黒緑色、裏面は紫路を帯び、両面無毛。托葉は狭卵形、羽状中裂する。
花は淡紫色〜白色で、径1.5〜2cm、ほのかに芳香のあることが多い。花弁は細長く、長さ8〜12mm、側弁はの基部は無毛。距は太くてやや長く、長さ4〜5mm。花柱は筒形、上部は先端に向かって次第に太くなり、柱頭は下向きに短く突き出し、突起毛はない。萼片は広披針形、長さ3.5〜5mm、紫緑色のものが多く、付属体は短く、ほぼ半円形で全縁。
果実(刮ハ)は長楕円形〜卵形、長さ6〜7mm、淡緑色でわずかに紫黒色の斑点ががあるものもある。
- 分布・生育地 :
本州(青森〜福井県の日本海側) (国外:日本固有) 低山の明るい林下、林縁
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2012年5月17日 山形県羽黒山 中・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
青森県から福井県にかけての日本海側の山地林下で見られるスミレで、和名のように葉に光沢があるのが特徴である。
例年なら遅くても5月中旬頃までが花期と見聞きしていたが、今年は例年になく春の気温が低く雪解けが遅いことから、中旬でも問題ないだろうと夜行バスで出かけた。
現地に着くと道端はまだ残雪の山、これならと探し始めるといくつか咲いている株が見つかったが、思ったより花つきのよくない株が多い。
葉は確かに光沢があり、厚くて濃緑色で、越冬葉は黒ずんでいるものもあった。
山を下りて山麓を探すと、花つきのいい株がいくつも見つかり、遅い春を実感した。
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