ツルタチツボスミレ(蔓立坪菫)

Viola grypoceras var. rhizomata


ツルタチツボスミレ

  • 科名・属名
  • : スミレ科 スミレ属

  • 特徴

  •  草丈5〜8cmの多年草。
     茎は地面を這い、その先端に新株を作る。花後茎はさらに伸び、長いものでは20cmにもなって四方に広がることもある。
     葉は偏状三角形〜偏状心形で、長さ1〜1.5cm、幅1.5〜2cm。先端は鈍頭または円頭で、基部は切形か時に浅い心形、根生葉の質はやや厚く暗緑色、新葉は緑色でやや光沢がある。
     花は淡紫色で、径1.5〜2cm。花弁はやや細く、側弁は無毛で、距は白色で先が細くなりやや上向く。

  • 分布・生育地

  •  本州(秋田〜岡山県)  山地の林下

  • 花期
  • : 5〜6月上旬

  • 撮影月日・場所

  •  2012年5月24日 滋賀県高島市
     中・花、下左・距   同 上
     下右・葉   同 上

  • 撮影記

  •  タチツボスミレの仲間では比較的遅い時期に咲き始めるこの花に出会うため、滋賀県北部の山に出かけた。
     山麓は新緑が瑞々しく、林道際にはタニウツギの紅紫色の花が鮮やかだ。
     尾根に出て歩き始めると、林下に這うように広がるこのスミレが見つかった。
     株の増え方、葉の形や距に特徴があるので、しっかり観察し撮影した。

    葉

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花

距