シュウカイドウ(秋海棠)

Begonia evansiana


シュウカイドウ1


  • 科名・属名 : シュウカイドウ科 シュウカイドウ属
     注.APG分類では、学名(B. grandis)

  • 特徴 :
     草丈40〜60cmの多年草。帰化。
     地下に塊茎がある。
     茎は直立して柔らかく、節は紅色を帯び、上部で分枝する。
     葉は互生、葉身は斜円形、長さ8〜15cm。先は鋭尖頭、基部は斜心脚、縁に小鋸歯がある。質は草質で肉質の毛が疎らにある。
     花は集散花序となって十数花付け、花は淡紅色。同一の花序に雄花と雌花をつけ、ともに左右相称で、花弁化した萼片は2個で大きく、長さ約1.5mm、花弁は2個で萼より小さい。
     果実(室果)は不同三角形、3個の薄膜の翼がある。
     秋になると茎の上部の葉腋に無性芽をつけ、地に落ちて新苗となる。

  • 分布・生育地 :
     逸出帰化(中国南部〜東南アジア原産)(栽培品から国内各地で逸出) (国外:不明)
     日陰の湿った所

  • 花期 :  8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2005年10月30日  愛知県犬山市
     中上・全体2 2023年5月10日  鹿児島県奄美大島
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花1 2006年3月17日  沖縄県宮古島
     中下・花2 2023年5月10日  鹿児島県奄美大島
     左下・果実(室果)    同  上
     右下・葉 2017年10月5日  東京都八王子市

  • 撮影記 :
     帰化ではあるが、本土で見られる唯一のシュウカイドウ科の花で、庭やお寺などの木陰に植えられていることが多く、秋に花が咲く。
     時期になると、ニュースでこの花の見所としてお寺が取り上げられることもよくある。
     栽培されていることが多いので未撮影になっていたが、逸出らしき株に出会ったので、被写体としては不満足な株であったものの、やっと撮影した。
     2006年、春の宮古島でこの花に出会った。
     秋に咲くから「秋海棠」なのに、春の花では何か違和感があった。
     その後、初夏の奄美大島でもGW過ぎに、ほとんど車の通らない未舗装の林道でこの花の群生に出会った。
     民家などは近くに全くなく、どうしてこんな場所にと不思議に思った。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
シュウカイドウ2

花1

花2

果実(室果)