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- 科名・属名 : タデ科 イヌタデ属
- 特徴 :
長さ1〜2mになるつる性の1年草。
茎に下向きの鋭い刺があり、他のものにからみつき、よく分枝する。
葉は互生し、三角形で緑白色、長さ2〜7cm、幅3〜9cm。先は鈍形、裏面主脈上に刺毛がある。葉柄は葉身の基部で楯状につく。托葉鞘は円形で葉状になり茎を抱く。
花は茎頂または葉腋から短い偽総状花序となり、花被は緑白色で5中裂し、長さ3〜4mmの小さな花が固まってつく。
花後、花被が膨らんで径3〜3.5mmの球形になって果実(痩果)を包み、緑白色⇒紅紫色⇒るり色になり、光沢がある。
- 分布・生育地 :
日本全土 (国外:アジア、北アメリカ(帰化) 田の畦、河原、砂地
- 花期 : 7〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2016年10月19日 静岡県静岡市 中上・全体2 2005年10月30日 愛知県犬山市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花1 2006年8月26日 長野県居谷里湿原 中下・花2 2018年9月23日 群馬県館林市 左下・果実 2016年10月19日 静岡県静岡市 右上・葉 同 上 右中・托葉 2017年10月9日 福島県双葉郡 右下・茎 2016年10月19日 静岡県静岡市
- 撮影記 :
花の時は眼に入らず、果実になってその存在に気づく植物は多い。この花も藍色の果実はよく見かけるが、花は思い浮かばなかった。
秋、湿地の植物を撮影に行った際、ふとそのことを思い出し、花はないかと探してみた。
すると小さな蕾の中に半開した緑白色の花が目に入った。これが花だ。果実の存在感に比べると消え入りそうな目立たない花だった。それでも花を見てホッとした気持ちになった。
また、タデ科は托葉や托葉鞘を観察する必要があるが、この花の托葉鞘は円形の葉状になった面白い形で茎を抱いているのが面白い。
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