ナツノウナギツカミ(夏の鰻攫)

Persicaria dichotoma


ナツノウナギツカミ1

  • 科名・属名
  • : タデ科 イヌタデ属

  • 特徴

  •  草丈20〜50cmの1年草。
     茎は下部が地を這い、上部は斜上し、4稜があり、節には下向きの毛がある。
     葉は長楕円状披針形〜披針形で、長さ4〜10cm、幅1〜2.5cm。先はやや鈍形で、基部はくさび形か鋭形、短い葉柄がある。托葉鞘は無毛で、長さ1〜2cm。
     花は葉と対生した葉腋から出て1〜2回叉状に分かれた枝の先に、長楕円形〜球形で、径約1cmの総状花序になる。花被は淡紅白色で、花柄には腺毛がある。
     別名 リュウキュウヤノネグサ

  • 分布・生育地

  •  九州(種子島以南)〜沖縄  湿地

  • 花期
  • : 6〜12月?

  • 撮影月日・場所

  •  2006年10月8日 沖縄県西表島
     中 2006年12月3日 沖縄県大東島
     下左、花 2006年10月8日 沖縄県西表島
     下右、葉・茎 2006年12月3日 沖縄県大東島

  • 撮影記

  •  本土では、湿地や休耕田などに多いタデ科の花、沖縄では以外に少ない。「琉球植物誌」を見てもイヌタデ属の記載種は少ない。
     沖縄では2〜3期作をおこなう所が多いため、1年草が多いこの仲間は生育する暇がないのだろうか。ただ、本土にはないこの花に時々出会う。
     とはいえ、タデ科の花の咲く湿地は、昼間でもハブの住みかで、簡単には足を踏みこむことはできない。花につい手を伸ばすなどもっての外だ。慎重に周囲を棒などで叩き、ハブのいないことを確かめなけらばならない。
     大東島でも西表島でも池に続く湿地にポツポツ生えていた。

    葉アップ

    同じ科の仲間の花
ナツノウナギツカミ2

花アップ