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- 科名・属名 : タデ科 イヌタデ属
- 特徴 :
草丈30〜100cmの1年草。
茎は多数分枝し、下向きの鋭い刺がある。
葉は互生し、被針状長楕円形〜披針形で、長さ3〜8cm、幅2〜7cm。基部は耳形に左右に張り出す。葉の両面に星状毛が多い。托葉鞘の上部は歯車状に広がる。
花は総状花序となり、2〜5個づつ集まってつき、花被は白色で長さ3〜4mm、5深裂する。花柄には短い刺毛と腺毛が密生する。花被は花後紅色になって果実(痩果)を包む。
果実(痩果)は中央部が膨らんだ3稜形、褐色で光沢があり、長さ3〜4mm。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国、ウスリー) 低地の水辺
- 花期 : 7〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2008年10月12日 埼玉県さいたま市 中上・全体2 2008年10月19日 静岡県静岡市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2008年10月12日 埼玉県さいたま市 下左・托葉鞘 2016年10月19日 静岡県静岡市 右上・葉、右下・茎(刺) 同 上
- 撮影記 :
この花は刺の多い茎と、ほこ形に張り出す葉が特徴であるが、どういう訳か未撮影になっていて、ある秋の日、荒川まで探しに出かけた。
穏やかな秋の一日、河川敷の社内運動会らしい歓声や放送が風に乗って聞こえてくる。のんびりした時間が流れる。
休耕田をチェックしていくと程なく花が見つかった。歯車状の托葉、基部がほこ形の葉や茎の鋭い刺、観察すればするほど面白い、半開の花よりもはるかに興味深い。
撮影に時間をかけていると、いつの間にか聞こえていた歓声も止み、昼の休憩時間になっていた。
不思議なもので、初めて出会った花は、1度出会うとすぐに次の機会が訪れる。この花も3週間続けて各地の湿地で見ることができた。
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