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- 科名・属名 : タデ科 イヌタデ属
注.APG分類では、学名(P. odorata subsp. conspicua)
- 特徴 :
草丈30〜100cmの多年草。
地下茎は細く横に伸びて増える。
茎は下部は斜上して多少分枝し、上部は直立して無毛。
葉は互生し、披針形で長さ6〜18cm、幅1〜3cm。先は鋭形、基部はくさび形〜円形。質やや厚く、両面に短毛が、裏面には腺点がある。
托葉鞘は、短い筒形で短毛と全店があり、縁には長い毛がある。
花は雌雄異株で、花は細長い総状花序となりやや疎らに花をつけ、先は垂れることが多い。萼は5裂し、裂片は広楕円形で先は円形、腺点があり、淡紅色で長さ2.7〜4.7mm。
果実(痩果)は花被に包まれ、3稜のある卵形で黒色、長さ2.9〜3.5mm。
- 分布・生育地 :
本州〜九州 (国外:朝鮮(南部)、中国) 水辺、湿地
- 花期 : 8〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1993年9月25日 茨城県鹿島郡 中上・群落 2016年10月19日 静岡県静岡市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2008年10月19日 静岡県静岡市 左下・托葉鞘 2016年10月19日 同 上 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
夏から秋にかけて水辺や湿地では多くのタデ科の花が見られるが、他の草に紛れて花が咲いているのかどうかわからない。
そんな中、遠くからでも目立つのはこの花だ。ほぼ全開する淡いピンクの花は桜の花のようで、地味なつくりの多いこの仲間では目を引く美しさだ。
渡良瀬遊水地でも花を撮影している人達を目にしたが、やはり美しい花の周辺に踏跡が集中し、地味なタデ科の花には近づいた形跡さえなかった。
多年草ではあるものの個体数の増減は著しく、良く訪れる静岡市の湿地では以前あまり見かけなかった場所にある年大群落ができていた。
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