アマミヒトツバハギ(奄美一つ葉萩)

Securinega suffruticosa var. amamiensis


アマミヒトツバハギ1

  • 科名・属名 : トウダイグサ科 ヒトツバハギ属
     注.APG分類では、コミカンソウ科(PHYLLANTHACEAE)ヒトツバハギ属、学名(Flueggea trigonoclada)

  • 特徴 :
     高さ0.3〜3mの落葉低木。
     枝はやや円柱形でよく分枝し、若い時には多少とも稜があり、黄褐色で無毛。
     葉は互生、葉身は倒卵形〜楕円形、長さ2.1〜8.2、幅1.1〜3.6cm。質は紙質で厚く、先は鈍形、円形または微凹形、基部は鈍形〜くさび形で葉柄に沿下し、縁は全縁。葉柄は長さ1〜6mm、向軸側に溝がある。
     花は雌雄異株、葉腋に淡黄緑色の小さな花を多数つける。雄花は短い枝の先に多数束生し、萼片は5個、黄緑色、楕円形で長さ0.8〜1.3mm、幅0.6〜1mm。雄しべは5個、花糸は遊離し、長さ1〜1.5mmと萼片と同長かやや長い。雌花は8〜10mmの柄の先に1〜4個つき、萼片は5個で宿存性または果期まで少しずつ落ち、淡緑色、楕円形〜卵形、長さ1〜1.5mm、幅0.8〜1.2mm。花柱は3個で幾分肥厚し、直立〜開出し、先端は2裂する。
     果実(刮ハ)は扁球形で、径4〜4.5mm、長さ2.2〜2.4mm、薄い褐色〜褐色、網状脈があり、無毛。果皮は厚さ0.2〜。3mm、果柄は長さ2.5〜8mm、裂開後に長さ約1.8mmの柱状体が宿存する。種子は3稜形、褐色でほぼ平滑か不明瞭ないぼ状突起に覆われ、長さ2〜2.2mm。

  • 分布・生育地 :
     九州(馬毛島以南)〜沖縄 (国外:台湾)
     海岸、石灰岩性の丘陵地

  • 花期 :   5〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2010年6月27日  沖縄県国頭村
     中・全体2、左下・花    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     左上・葉(表) 2019年2月6日  沖縄県那覇市
     右下・葉(裏)    同  上

  • 撮影記 :
     本州中部地方以西〜九州にかけて分布するヒトツバハギの南方海岸型で、葉が卵状で厚く、葉先が円いことなどが特徴とされている。
     沖縄島でも石垣島でも、海岸の隆起サンゴ礁のブッシュの中に点々と生えていた。
     淡黄緑色の小さな花で、気をつけていないと見過ごしてしまう。

  • 葉(表)

    葉(裏)

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アマミヒトツバハギ2

花