ヤマアイ(山藍)

Mercurialis leiocarpa


ヤマアイ1

  • 科名・属名 : トウダイグサ科 ヤマアイ属

  • 特徴 :
     草丈20〜50cmの多年草。
     根茎は細く匍匐し、茎は夏緑または越冬し、無毛。
     葉は対生し、長楕円状披針形〜卵状楕円形で、長さ2.5〜12.5cm、幅1.5〜5cm。先は鋭尖形〜尖形、基部は鈍形〜円形で1対の腺があり、縁は鋸歯縁で鋸歯ごとに腺がある。質は膜質、表面には軟毛があり、裏面は腺点が散在し、脈上に毛がある。葉柄は中部の葉で長さ1.3〜5.5cm。
     花は雌雄同株または異株で、先端の葉腋から長さ1〜12.5cmの穂状花序を出し、普通単性であるが稀に両性になることもあり、その場合は上部に両性花か雌花、下部に雄花をつける。雄花は苞に1〜数個つき、花弁は無く、萼片は3個で基部が合着し、広楕円形〜卵形、長さ1.5〜2.4mm、幅1.5〜2mm、雄しべは12〜22本、花糸は長さ1.8〜2.5mm。雌花は苞に1個つき、萼片は3個、基部で合着し、広楕円形で長さ1.6〜2mm、幅1.5〜1.6mm、2個の線形の花盤腺があり、花柱は2個で長さ1〜2mm。
     果実(刮ハ)は長さ約3mm、幅約6mmで成熟すると2裂し、長さ2〜11mmの柄がある。

  • 分布・生育地 :
     本州(日本海側、静岡県以西)〜沖縄 (国外:朝鮮、中国(中・南部)、台湾、タイ〜ネパール
     丘陵地や低山地の林下、林縁

  • 花期 :   

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 1997年4月20日  三重県藤原岳
     中・全体2 2017年4月14日  愛知県豊橋市
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花(雄花)、右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     藍染につかうタデ科のアイやゴマノハグサのリュウキュウアイは染物の原料に使われるが、本種は乾くと紫色になるものの、染料にはならないようだ。
     図鑑の解説によれば、リュウキュウアイをヤマアイと呼んだことから間違えられたらしい。
     春先まだ他の花が咲かない頃から、早いものは目立たない花を咲かせている。
     左下の写真の白い毛が開いた球状ように見えるのは雄花である。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ヤマアイ2

花(雄花)