|
- 科名・属名 : ツチトリモチ科 ツチトリモチ属
- 特徴 :
草丈8〜15cmの多年草。
塊茎は多数の大きさ不同でこぶ状に分枝し(塊茎支という)、そのうちのいくつかから同時に花茎を出し、その他の塊茎支は栄養を十分蓄積してから、毎年次々に花茎を出す。塊茎と寄生主の根の接合部は肥大して木化して球形になり、径5〜9cm、時に径20cmにもなる。塊茎の表面は表面に星状の白い皮目が散在する。
寄生木は、カエデ属のイタヤカエデ、ヤマモミジやイヌシデ、ウワミズザクラ、ダケカンバなど。
葉は花茎にらせん状または2列に互生し、鱗片状で短楕円形〜長楕円形。多肉質で厚く、スプーン状となり、内側はくぼむ。
雌雄異株であるが、雄株は発見されていない。
花茎は1個の塊茎に普通3〜4個、時に10本以上生じる。
花序は長楕円体〜楕円体、長さ3〜5cm、幅1.5〜2cm、細かい粒に覆われ、橙赤色〜橙黄色と変化が多い。
- 分布・生育地 :
本州〜九州 (国外:日本固有) 山(標高400〜1600m)の落葉樹林下
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1999年9月4日 長野県諏訪郡 中上・全体2 2020年8月7日 山梨県富士山麓 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 1993年9月5日 静岡県天城山 左下・塊茎支 2020年8月7日 山梨県富士山麓 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
標高400〜1600mくらいの落葉樹林下に生えるが、登山中これを見つけたらほとんどの人は「きのこ」と思うだろう。
きのこのように見える花穂のぶつぶつの間にごく小さな雌花が埋もれており、変な植物であるのは間違いない。
花が終わっても写真のような状態であるため、秋口に見かけることが多い。
この仲間は南方系が多いなかで、本種だけは東北地方まで分布している。
同じ科の仲間の花
|